文系でもシステムエンジニアになれるのか?(2)
文系卒システムエンジニアとしてかれこれ10年近く働いてします。
就職した当時、システムエンジニアって『システムを作る人』っていうイメージが強く、どちらかというとプログラマーさんをイメージしていました。
日々のお仕事の中で、プログラミングをする以外にもいろいろな仕事があることを知り、様々なお仕事をしてきたことで今の私があります。
そんな私が、
・システムエンジニアってどういう仕事なのか
・文系でもできる仕事なのか
・どうやったらなれるのか
・文系の人がどんな風に活躍できるのか
といったことについてまとめて行きます。
本稿では、"文系でもできる仕事なのか?"ということについて書きます。
"文系でもできる仕事なのか?"
文系で勉強中の学生さんでITに興味のある方や、IT未経験で転職をお考えの方にとって、この点はとても気になるところですよね。
私も正直、就職するまではとても不安でしたし、『マジでできるの?』と疑心暗鬼でした。
そんな私も今やいっぱしのSE。
ですので、結論から申し上げると『文系でもできる』が正解です。
正確には『文系でもできるようになる』。
しかし、しかしですね、条件が付きます。
ここからはその、条件について深堀していきます。
文系でもできるようになる条件とは?
どんな条件か、私の思う条件を先に列挙します。
■どちらか必須
1.何らかの技術を自分から勉強する気持ちがある
2.就職後、激務なプロジェクトに入っても折れない心と体力を持っている
もしくはそういったプロジェクトに放り込まれる覚悟がある
■あったら嬉しい
3.優れたコミュニケーション能力を持っている
4.ググレカスが積極的にできる
5.いくつかの言語でプログラミングができるなど、必要な技術をいくつか持っている
1.何らかの技術を自分から勉強する気持ちがある
前回の文系でもシステムエンジニアになれるのか?(1) - Cさんの働き方改革でも書きましたが、システムエンジニアにはいろいろな仕事があり、プログラミング以外の仕事もあります。
しかし、プログラミングはできないと正直困ります。
ですので、"プログラミングを学ぶ"というフェーズは避けて通れません。
ですので、多くのIT企業では就職してから数か月~1年かけて研修期間があります。
ここでどれだけ学べるかが一つのポイントになります。
ちなみに私はどうだったかというと、
正直ついていけませんでした。。。。
プログラミング研修期間中(約3か月)は本当に地獄でしたね。
Javaの研修だったのですが、開発環境を作るところからもうてんやわんや。
結局、研修課題を自分では作り切れぬまま、卒業と相成りました。。。
正直なところ、この当時、プログラミングを舐めてましたね。
『HTMLとCSSくらいなら触ったことあるし、Javaで" Hello world"くらいなら出せるしなんとかなるんじゃね?』
という甘い考えは見事に打ち砕かれたわけです。
当時の私は、研修でわからないことがたくさんあり、心が折れてしまって自宅に帰ってさらに勉強するというモチベーションは保てませんでした。
どんどんできるようになる周囲と自分を比べて、無力感を感じたり、異様な焦りを感じたり、パニック状態。
研修をなんとかこなして?家に帰って倒れるように寝る。
身につくわけないです。
ですので、研修自体を意味あるものにしようと思うと、自ら技術を勉強するぜ!という強い気持ちが不可欠です。
その気持ちに行動が伴えば、研修期間中に1つはプログラミングの基礎をマスターすることができるでしょう。
私には無理でしたけど。。。
では私はどうやってこの苦境を乗り越えたのか?
それは次項で説明します。
2.就職後、激務なプロジェクトに入っても折れない心と体力を持っている/そういったプロジェクトに放り込まれる覚悟がある
激務なんて、できればしたくないですよね?
気持ちはとてもわかります。
しかし、なかなか自分で技術を身に着けることに前向きに取り組めないのであればある程度の荒療治が必要です。
働き方改革と叫ばれる昨今、IT業界もその波がやってきていて、昔に比べれば3Kと呼ばれる状態も改善してきたと思います。
しかしながら、それでも激務なプロジェクトというのは0にはなりません。
さらにいうなら、入ったばかりの新人にとって、些細なプロジェクトの一担当という役割であっても、最初は激務になると思います。
わからないことだらけ、誰に聞いたらいいのか、何を聞いたらいいのかすらわからない。
そんな中、役割を割り当てられ、作業をせざるを得ず、納期は迫ってくる。
最初の配属先がどういった仕事をしている部署なのかにもよりますがそういうこともあります。
しかし、絶望するのはまだ早い!
そこに立ち向かう心と体を持っていれば、その壁を越えた先に得られるものが必ずあります。
強制発動イベントですから、やーめったって出来ないわけで、なんとかするしかないのです。
私の場合、とあるプロジェクトに参画したのが契機でした。
開発担当は私一人、設計、プログラミング、テスト、リリース、全てを担当することになったのです。
しかも、プログラミングする言語はCOBOL(ググってね)という古の言語で、周囲にさらっと聞いて教えてくれる人もいない状況でした。
開発期間は数ヶ月、書かねばならないプログラム数は100を超えます。
プロジェクト開始後の私は必死でした。
ひたすら調べ、よその部署まで聞きに回り、設計書を書いてはレビューしてもらい修正し、プログラミングしてテストしてエラーを潰す、、、
予定通りに進めるために、めちゃくちゃ残業し、時には泊まり込んで作業しました。
いわゆる激務ですよね。
せめてもの救いは、上司も周囲も暖かく見守ってくれていたため、精神的には楽だったということでしょうか。
なんとか無事にリリースを迎え、自分が書いたプログラムが動き出した時、心の底から嬉しかったですね。
言い表せないような達成感もありました。
そして、気づきます。
古の言語とは言え、プログラミングできるようになってるやん!
このプロジェクトでは、プログラミング以外にも沢山のものを得ました。
システムがどういう環境で動いているのか、どういう仕組みでデータができるのか、どんな通信があって、誰と調整しないといけないのか、などなど、、、
この経験、正直荒療治です。
そして学び方として、良いか、悪いか、人それぞれ思うことはあるでしょう。
ですが、私は自分自身を矯正するという点からも、このような経験もありだと思います。
ただし、こういった事に耐えられる力と覚悟があればですが、、、
おすすめするかって?
するわけないでしょ!笑
でも、こういった経験はとても貴重です。
ほぼすべてのフェーズを一人でやり遂げると、システム開発の全体像が見えてきます。
そして確実にできることが増えます。
ですから、覚悟があるのなら、この経験は大いにありです。
もちろん、しんどくない環境でも、やる気次第でなんとかなりますよ。。。
3.優れたコミュニケーション能力を持っている
有ったらうれしい能力。
所謂コミュ力です。
正直、文系だろうが理系だろうが、最初からなんでも完璧にできる人間なんていません。
できないことが出てきたとき、調べればなんとかなることもありますが、業務的な知識は正直聞くほかありません。
また、新人の特権、先輩に聞いてみる、が使えるうちにきちんとコミュしておけば、社内事情も早く知れるし、技術的な課題も段違いに早く解決できます。
将来フリーランスや独立するために技術だけ欲しいという人は、もしかするとメリット少ないかも。。。
まぁとりあえず、生きやすくなるので、持ってたほうがいいよってことで。
ちなみに私はコミュ障でしたが、激務and激務を乗り越えたことで解消されました泣
4.ググレカスが積極的にできる
ちゃんとググってますか?
わからないことが出たとき、ググれるか(Yahooでもなんでもいいですが)が非常に重要です。
ITの技術情報はマジでググればなんとかなるものが多いです。
開発環境の作り方とか、サンプルソースとか、フレームワークに関する情報とか、エラーコードの一覧とか、大体あります。
(ちなみにCOBOLは。。。。泣)
不明な情報が出たとき、超高速でググり、自力で解決する。
それができるかできないかだけで、作業効率も社内の評価も変わります。
5.いくつかの言語でプログラミングができるなど、必要な技術をいくつか持っている
当たり前やんて話ですが、 まじであれば強いです。
研修もおそらくすいすいーです。
就活時点でアピールもできますし、強みを生かして配属先の希望も出しやすいです。
ないならないで、就職後取返しがつくので、あったらいいなって。
ただし、注意も必要です。
これがない場合、研修は本気でやってください。
客先常駐とかにいきなり突っ込まれたりしたら地獄です。
(客先常駐ってなによって方はまた説明します。)
まとめ
文系でもできる仕事なのか?ということについて書きました。
結論としては書いた通りです。
いくつか条件はあるけども、文系だってなれますよ。
(苦労を惜しまなければ。。。)
なお、文系でもシステムエンジニアになれるのか?(1) - Cさんの働き方改革でも書きましたが、くれぐれも、しゃあなしで目指すものではないです。
何事もそうですが、目的を持って始めてください。
そうすればおのずと結果はついてくるはずです。
次回は"どうやったらなれるのか?"について書く予定です。
ご質問等ありましたらお気軽にご連絡ください。